【キャンプ】下るな! 登れ!! 山中で道に迷っても生き延びる!! その1【サバイバル】

北海道・七飯町の林道で置き去りにされ行方不明になっていた小学2年の男の子が陸自演習場内にて、ほぼ一週間経って無事に発見・保護されたという、なんとも不思議なあの事件ことについては皆さんも記憶に新しいことと思います。

さて、キャンプに来てみんなでわいわい中州でバーベキュー遠くの方で雷が鳴ってるようだから、早めに予定通りのトレッキングを済ませましょうと仲間同士でキャッキャ言いながら山の中へ・・。

いつの間にか・・ふと気付くと・・山の中でひとりぼっち・・。

適当に歩いたところで、たまたますぐそばにあった自衛隊の施設に辿り着けて、たまたま簡単にそこに侵入できて、たまたまカギが開いていて、たまたま外の水道施設のハンドルが付いていて、などという奇跡に頼るわけにはいきません。

どうしますか・・?

以下、あくまでも一般論としての対処法です。それぞれの場面での地形や気象状況、装備の状態等々によって、当然取るべき手段は異なってきます。
ましてや相手は大自然、絶対的なマニュアルなどあるはずもないので、あくまでも参考程度にとどめておいてください。

まずは落ち着く

もう、迷ってしまっていることを素直に認めましょう。
すでにあなたはひとりぼっちです。知らない山の中で・・ね・・。

やみくもにギャーギャー大声を出して右往左往して歩き回ったところで体力を消耗するだけです。「もしかしたら気付いてくれるかも?上手く出会えるかも?」などというようなおめでたい発想、たまたまに掛けたムダな抵抗など、諦めましょう。

妄想も怖いところで、「電車に間に合わない」「明日仕事なのに」「家族が心配してるだろう」などの現実逃避、捨て去りましょう。

もはや、あなたは、どこか知らない山の中でひとりぼっちです。

落ち着いたなら、まずは今歩いてきた元の場所に戻ることを考えてみましょう。ただし、覚えているなら、です。「たぶんこっち・・?」はダメです。「あのデカい岩の縁を苦労して回り込んできた」等の具体的な記憶に基づいて行動しましょう。

それでも夜は来る

いよいよ日が陰ってきました。

仮に開けた草原のような場所にいて、もしも月が出ていれば、その明るさにビックリするでしょう。本当に明るいです。昼間なのか?と思えるくらいに。

が、その逆、周りを木々に囲まれた山の中は言い知れぬ恐怖を感じるほどの“真の闇”に覆われています。見上げると星明かりなのか、樹木のシルエットは確認できてもその距離感は全く掴めず、そもそも自分の手でさえも見えないようなです。五感は全て正常に働いているものの、視覚の部分だけが欠落、ではなくちゃんと見えているのに全く見えないという状況・・言い知れぬ恐怖でした。

さて、ここで、どうするか?
「その場を動かず、朝までじっと待つ」。それがセオリーです。
そんな状況でそんな冷静な行動とれるか!!と思うかもしれませんが、“真の闇”に飲み込まれてしまえば言ってる意味が分かると思います。実際、動けません。なので、「その場を動かず」というよりも「その場から動けず」という表現が正確かもしれません。

そして朝も来る

周りも明るくなってきました。しかし、昨日と何ら状況は変わっていません。でも生き延びなければいけませんので、いよいよ本格的な行動に出ましょう。

「こうやって登ってきたから、こうやって下りていけば・・」が真っ先に発想されるとことと思いますが、絶対にやってはいけません。特に、「水は低い方に流れるんだから、沢伝いに下りていけば・・」という発想は非常に危険です。

実際に歩いてみればわかりますが、(環境にもよるものの)大きい岩がゴロゴロ転がっていてそれを乗り越えるだけでも一苦労ですし、水が集まるところだけあって苔だらけで滑りやすいことこの上ないですし、流されてきた流木がゴロゴロあるわ、ちょっとした滝(崖)なんかも連発だわ、本当にろくなことがありません。
ましてや、そんなタイミングで上流での降雨で増水などに見舞われたりしたら、その残りの体力からしても、きっと “その場で即アウト”でしょう。

登りよりも下りが楽ちんなのは分かりますが、沢ではなく、尾根を目指しましょう。
開けたところに立ったほうが周りの地形(居場所)の把握にも役立ち、救助の目にもとまりやすいですから・・。

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