オオカミの生息地と分布
「野生のオオカミってどこに住んでるの?」とイメージした場合、
「世界どこかの一部の地域‥深い森の中‥」
「夜中にコソコソと行動しながら細々と‥」
「でなければ生き残っていけるわけがない‥」
こんな感じではないでしょうか?
しかしながらオオカミ、幅が非常に広くて性質も全く異なる仲間たちが数多く存在している動物で、その生息地は世界中に広がっており、普通「生きていけないでしょ? 」と思うような地域においてもその存在が確認されています。
このオオカミの多様性は実に驚くべきもので、絶滅の危機に瀕した動物であるにもかかわらず、今尚生き残っていることの理由の一つとなっています。
オオカミの仲間のいくつかは、アメリカにおいて、食料としての獲物が豊富な森林やその他の地域に生息しています。
その他のオオカミは、北極地方の寒い地域に暮らしており、ここには厳しい寒さのために生き残ることのできる動物はほとんどおらず、クマやエルク・ムースなどヘラジカの大型動物とともに生息しています。
研究によると、北半球に住むオオカミはその個体数はそれほど多くはないにもかかわらず、生息の証拠が見つかりました。
オオカミたちは平原やアフリカのサバンナ砂漠、広葉樹・針葉樹、それぞれの森林の中に生きていて、基本的な生存のための要件が満たされていれば、生き残っていけます。
また生き残るために必要となった場合、その地を捨てて新たなテリトリーに移動するということにも適応できます。
現在生き残っているオオカミの大部分が、アラスカとカナダといった凍ったツンドラに住んでいることが確認されています。
このような遠隔地、人々の平穏な生活を乱すかもしれないような地域からは遠く離れた場所においても生きていける能力を持っており、食糧不足の危機に瀕するということはありません。
「国ごとのハイイロオオカミの生息地」緑:現在 赤:過去
オオカミは毎日、縄張りの範囲内の移動に約8時間から10時間を費やしています。
のんびりと1つの場所で長時間過ごすということは稀です。
オオカミの群れのテリトリーの広さは100~1000平方キロメートル。
(ちなみに、東京ドームの広さは約0.05平方キロメートル)
オオカミはその生息地を示すために、尿としっぽの腺からでるニオイでマークします。
イヌが電柱におしっこを‥というあのマーキングです。
このマーカーは、他のオオカミたちに「この領域はすでに我々のものである」ということを知らせるためのものですが、オオカミの群れの生息地は他のオオカミの群れのものと重複しているのが一般的です。
「この領域はすでに我々のもの」と主張しているにも関わらず、普段は非常に平和的。
お互いその接触を避けているものの、仮に生息地の範囲が狭まって食べ物が見つからない、などという危機的状況に陥ったとなれば話は別で、戦闘モードが高まります。
何故‥? オオカミがただ生き残るのに苦労し続けているのか
ニンゲンどもがオオカミの生息地を破壊し続けているから。
ニンゲンは住処としての住宅、職業としての牧場、内容はともあれ常により多くの土地を開拓し、その獲得を追い求め続けています。
オオカミたちの生息地域を引き裂き続けています。
広大な生息地がなければ、生きていくのに充分な食糧を見つけることは困難となります。
こういう状況においての家畜への襲撃。
オオカミたちにとっては、ただ単に食料確保のために狩りに出掛けただけのこと。
そんなときに出会った目の前の獲物。
これを自然が提供してくれたものなのか否かの判断などできるはずもなく‥‥
全ての責任は人間にあり
オオカミに限らず、日本においてのイノシシもそう、ツキノワグマもそう。
全部、ニンゲンが悪い。
「襲われた」って、ねぇ‥。
動物たちの生きている場所を勝手に奪い取っておいて、その結果として食料源まで断っておいて、とりあえずそのことはこっちに置いといて「襲われた」って‥。
そりゃないでしょ。
どんだけ自分勝手なんだ? ニンゲンって‥。
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