オオカミに関する熟語・四字熟語・ことわざをまとめてみた

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「狼」の熟語

狼煙(のろし)

狼藉(ろうぜき)

狼狽(ろうばい)

狼戻(ろうれい)

餓狼(がろう)

虎狼(ころう)

豺狼(さいろう)

白狼(はくろう)

狼狽える(うろたえる)

「狼」の四字熟語

四字熟語・読み意味
悪声狼藉
(あくせいろうぜき)
評判を落として悪名が広がり、それを回復できずにどうにもならない状況のこと。良い評判がなくなり、元に戻すことができないこと。
参照 : 「声名狼藉(せいめいろうぜき)
引狼入室
(いんろうにゅうしつ)
(オオカミを家の中に引き入れるがごとく)進んで悪人や敵を内部に招き入れて災いを招くこと。自ら災いの種をまくこと。
家内狼藉
(かないろうぜき)
家の中がひどく散らかっていること。
「狼藉」は乱れていて無秩序なこと。
餓狼之口
(がろうのくち)
強欲で残忍な性質の人のたとえ。
または、この上なく危険な状況をいう。
ひどく腹を空かせた狼の口の中という意。
狐狼盗難
(ころうとうなん)
狐や狼のように人に害をなす動物や、盗みに遭う災難のこと。夜道で狐や狼、盗賊に襲われることから、夜に道をゆくことが危険なことのたとえ。
虎狼之心
(ころうのこころ)
まるで虎や狼みたいに欲が深く、残忍、残虐な心の持ち主を指す。
虎狼之毒
(ころうのどく)
 参照 : 「虎狼之心(ころうのこころ)
豺狼当路
(さいろうとうろ)
貧欲で無慈悲な悪意を持つ者が、国の政治の重要な地位につき権力を欲しいままにしている様子。また、そのような人間が、その権力を用いて人の道を外れた言動を行うさま。
「豺狼」は山犬と狼のことで貪欲で無慈悲な人のたとえ。「当路」は道をふさぐこと。
山犬や狼が道に居座り、その行く手を遮っていることを表している。
後漢の風俗取締りの官職に選任された役人が「豺狼の如き大悪人が政治の中枢に居るに、どうして狐狸に等しい小悪人を取り締まれようか」と憤慨した故事から。
舎虎逢狼
(しゃこほうろう)
 参照 : 「前虎後狼(ぜんここうろう)
一難去って、また一難。
周章狼狽
(しゅうしょうろうばい)
予想していなかったことが起きて、大いにあわてること。非常にあわてうろたえること。
「周章」「狼狽」はどちらもひどく慌てるという意味。「狼」「狽」はともに想像上の獣で、「狼」は前足が長くて後足が極端に短く、「狽」は前足が極端に短くて後足が長い。二頭は常に一緒に行動するとされ、離れるとうまく歩けずに倒れてしまうことから、「狼狽」でうまくいかないこと、あわてふためくことを指す。
徐狼得虎
(じょろうとくこ)
  参照 : 「前虎後狼(ぜんここうろう)
一害又来一害。
声名狼藉
(せいめいろうぜき)
札付き(ふだつき)。悪評が高いこと。よい評判がなくなって、評判を元に戻すことができないこと。
悪名が広がりすぎて、どうにもならないことを状況をいう。評判を落とし、それが回復しない状態。
参照 : 「悪声狼藉(あくせいろうぜき)
前虎後狼
(ぜんここうろう)
災難などのひどい出来事が次から次へと起こること。
前から来る虎の攻撃を防いでも、すぐに後ろには狼が待っているという意。
「前門の虎、後門の狼」のことわざとして用いることが多い。
「前門に虎を拒ぎ後門に狼を進む」の略。
前狼後虎
(ぜんろうこうこ)
参照 : 「前虎後狼(ぜんここうろう)
杯盤狼藉
(はいばんろうぜき)
酒宴であたり一面に皿や杯がひどく散らかっている様子のこと。
また、宴会の乱れたありさまのこと。
「杯盤」は杯や皿などの食器。
「狼藉」は下草を踏み荒らして寝る習性がある狼の寝床の様子から、酷く散らかっている様子のたとえ。
参照 : 「落花狼藉(らっかろうぜき)
羊很狼貪
(ようこんろうどん)
荒々しく道理に背くこと。どこまでも貪欲・欲張りなこと。
鷹視狼歩
(ようしろうほ)
残忍で荒々しく、貪欲な人のたとえ。
猛々しく欲深で残忍な人物の形容。
または、勇猛ですきを見せない豪傑のたとえ。
「鷹視」は欲深で凶悪な人の鷹のような鋭い目つきのこと。
「狼歩」は狼が獲物を探すときのような歩き方のこと。
落花狼藉
(らっかろうぜき)
あちこちひどく散らかっていること。
花びらが乱れ散った様子をいう。
「落花」は花が散って地面に落ちたもの。
「狼藉」は狼が草を敷いて寝た寝床の散らかっている様子から無秩序に散らかったさま。物が散乱すること。


女性に乱暴を働くこと。
花を荒っぽく散らすという意味から。
「落花」は花びらが乱れ落ちること。
「狼藉」は狼の寝床はひどく散らかるということから、乱暴な振舞いのたとえ。花を女性に見立てて、女性に乱暴をはたらく意を表す。

乱暴狼藉
(らんぼうろうぜき)
考えもなく思いつくままに暴れたり、荒々しく粗野に振る舞うこと。法に背くような行為をはたらいたりすること。
どちらも法に背くような穏やかでない行動をすること。
「狼藉」の本来の意味は狼が草を敷いて寝た寝床の散らかっている様子ながら、「乱暴」とともにここでは荒々しい無法な振る舞い、荒々しく支離滅裂な行動という意味。
似かよった意味を持つ言葉を重ねて強調したもの。
狼子獣心
(ろうしじゅうしん)
参照 : 「狼子野心(ろうしやしん)
狼子野心
(ろうしやしん)
凶暴な人のたとえ。
または、凶暴な人を教化するのは非常に困難であるということのたとえ。
狼の子は人に飼われても、生まれついての野生の凶暴な心を失わずに飼い主になれないことから、 人になれず、従わず、ともすれば人に危害を加えようとする心をいう。
狼心狗肺
ろうしんくはい
(ろうしんこうはい)
残忍非道で、欲深いことのたとえ。恩知らず。
「狼心」は狼のように冷酷で貪欲な心、「狗」は野良犬のことで、卑しさや狡賢いことのたとえ。「肺」は心の奥底のこと。
狼貪虎視
(ろうどんこし)
野心が盛んで旺盛なことのたとえ。
または、非道で欲が深いこと。
「狼貪」は狼のように貪欲なこと。
「虎視」は虎が獲物を狙うように見ること。

「狼」のことわざ

前門の虎、後門の狼(ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ)

前門の虎後門の狼とは、一つの災難を逃れても、またすぐに他の災難に見舞われることのたとえ。

狼に衣(おおかみにころも)

凶悪な人間が慈悲深い善人のように見せかけること。 表面は情け深そうであるが、内心は凶悪であることのたとえ。また、オオカミが僧衣をまとったように、身に合わないさま、だらしないかっこう。「狼が衣を着たよう」ともいう。

虎狼より人の口畏ろし(とらおおかみよりひとのくちおそろし )

凶暴でどう猛な虎や狼より、うわさや悪口を言う人間の口のほうがこわいという意味。悪口から身を守ることの難しさを指している。

フランスの「狼」のことわざ

狼の話をするとその尻尾が見える

「うわさをすれば影」。

ロシアの「狼」のことわざ

脚が狼を養う

自分の脚で歩いて獲物を探さなければならない狼のように、自らが動かなければ良いもの、良い結果は得られない。

狼はどれほど飼い馴らしても森ばかり見る

生まれもっての性格や本性というものはそう簡単に変えられない。

狼が馬を憐れみ尻尾とたてがみだけ食べ残してやった

同情しているふりだけしておいて、その言動は残酷、非道。
うわべだけの同情。

狼を恐れるならば森には到達できない

困難や失敗、リスクを恐れていては目的は達成できない。

狼ではない仕事は森に逃げたりしない

焦ることなく機が熟するのを待て。「急いては事を仕損じる」。

ペルシャの「狼」のことわざ

狼が狼を知るように、泥棒は泥棒を知る

「蛇(じゃ)の道はへび」。

同類の者のすることは、同じ仲間なら容易に推測ができる。その道の専門家は、その道をよく知っ ているということ。

オランダの「狼」のことわざ

狼も老いればカラスに跨がれる

賢く強い狼であっても歳を重ねると、愚かなカラスにさえ敵わなくなるという意味。歳をとるとともに能力が衰えていくのは自然の理。

中国の「狼」のことわざ

狼衆(おお)ければ人を食らい、人多ければ狼を食らう

敵の多い側の人間は、少ない側の人間には絶対かなわない。

ラテン語での「狼」のことわざ

正面に絶壁、後ろに狼

板ばさみになること。「前門の虎、後門の狼」。

狼の噂をすれば狼が現れる

噂をすれば狼が現れる、悪魔の噂をすれば悪魔が現れる。
「うわさをすれば影」。


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