【地獄へようこそ】最悪の治安・リオ五輪で犯罪に巻き込まれないために

rio2016

7月4日、警察官・消防士が給料未払いに対する抗議デモとして
「地獄へようこそ。給料が支払われていないので、リオに来る人は安全ではない」
などと書いた横断幕を掲げた、というニュースが流れました。

リオデジャネイロを知っておく

ブラジルの治安は非常に悪く、世界的に見ても非常に高い頻度で一般犯罪が発生し、その手口は凶悪で多くの犯行に拳銃等が使用され、抵抗すると殺害される可能性があります
日本の犯罪発生率と比べると、殺人は日本の51倍、強盗は404倍だそうです。

これまでは安全といわれていたコパカバーナやセントロ地区などの観光名所やその周辺でも、拳銃を使用した路上強盗や住居侵入強盗が頻発しています。また、観光地や高級住宅街の周辺には凶悪犯罪の温床となっているファベーラと呼ばれる貧民街が密集していて、麻薬密売組織の抗争や治安当局の取締りによる銃撃戦が昼夜を問わず発生しており、もはや立ち入っただけで殺されてしまうこともあるそうです。

市の中心部と国際空港を結ぶ高速道路周辺は、市内でも有数の貧民街が集中する地域で、凶悪事件の多発地帯となっています。やはり人通りの少ない時間帯での被害が多いようですが、人通りのある時間帯であっても同様に事件は発生しているため、何時いかなる時も油断は禁物です。



どんな犯罪が発生しているのか

強盗
銃器やナイフを使用した路上強盗事件、また、路線バス内での強盗事件が多発しています。さらに自動車強盗事件・商店を襲う強盗事件も頻発しています。
抵抗すると殺害される可能性がとても高いです。
都市において強盗被害に遭う確率は”あの”アメリカと比べても10倍以上とも言われているようです。

置き引き・ひったくり
自転車又は徒歩で接近し後ろから追い越しざまにひったくる、前後から挟み込んだり数人で取り囲むようにして財布を抜き取ったり手荷物を奪う、1人が親しげに話しかけその対応の隙に他の1人が荷物を奪い去る、信号で停まったバスやタクシーの窓から強引に手荷物をひったくるといった手口があります。
手荷物だけではなく、スマートフォン・ビデオ・カメラ・腕時計・アクセサリーなども狙われます

短時間誘拐・一時拉致
「電撃誘拐」ともいわれ、手荷物や金品、車両を強奪するためにナイフや拳銃を使って脅迫して一時的に拘束する、という犯罪です。全ての所持品を奪い、キャッシュコーナーで現金を引き出させたりした後に、連絡手段のない市街から離れた場所で解放、という手口です。

スキミング
スキミングというのは“スキマー”というカード情報を読み取る機械で他人のクレジットカードやキャッシュカードから情報を抜き取り、それをもとに偽造カードを作成して現金を不正に引き出す行為のことをいいます。
一流ホテルでも多くの被害が出ているそうなので、決済の作業は見える場所でさせるといった基本事項は当然としても、スキミングはほんの一瞬の動きで終了してしまいますので、もはや防ぎきれないというのが現状です。

「火事だ!」がブラジルで通用するか

日本で犯罪に巻き込まれた際、「助けて!」「どろぼう!」などではなく「火事だ!」と叫べということは、防犯上では常識になっています。(その状況を想像すると実に滑稽なのですが・・有効です)

ポルトガル語で「火事だ!」は「Fogo!」=「フォーゴ!」だそうですが、あちらでは日常的に放火事件も起こっていますので、きっと日本のように家を飛び出してくるような人などおらず、せいぜい窓から顔を出して煙の有無を確認するくらい、目の前で犯罪が行われているのを目撃しようと巻き込まれないように首を引っ込め無視、ではないでしょうか。

犯罪に巻き込まれないために

●危険な地域には絶対に近寄らない、立ち入らない。

●夜間や休日、人通りの少ない時間帯での外出を避け、複数人で行動する。

●深夜から未明の時間帯は凶悪犯罪の発生率が高いので、空港の利用、幹線道路の通行も避ける。

●移動にはバスではなくタクシーを利用する(できれば流しのタクシーは拾わない)。乗車後に料金メーターが作動していることを確認する。地図を指し示しながら行き先を告げる(わざと遠回りする者もいるので)。支払いは車内で完結させる(釣り銭や財布を持ったまま降りない)。出来れば料金前払い制の無線タクシーを利用する。
手荷物はトランクに入れたり車内の足下に置いたりして、外部から見えないように隠す。

●歩行中か車中かを問わず、街中での携帯やカメラ、ビデオの使用は避ける。(エサを目の前にぶらつかせたら終わり)

●時計や貴金属、アクセサリーははずし、派手なファッションも避ける。

●強盗に遭っても抵抗しない。相手の目を見てはいけない。財布には盗まれるのが前提の100レアル程度(約3,215円 7/29現在)を入れておいて残りは小分けにして持っておく。金はケチらない。懐・ポケットに手をのばす仕草やシートベルトを外そうとする動作など不用意に動かない。

●犯罪を目撃しても、迂闊には関わらない。

●帰国後、カードの利用明細書等を小まめにチェックする。

最期に・・

昨今の流れで一番気になっているのが、《テロ》です。
リオ・オリンピックで同時多発的にテロを仕掛け、”史上初の開催中の中止”などとなったりした場合、歴史的にもそのインパクトたるや・・。
ましてや現地は【地獄へようこそ】状態なんですから・・。
ブラジルは国民の約73%がカトリック信者だとか・・。
何事もなければ良いのですが・・。



以上です。結論としては、

《巻き込まれなくて運が良った》ぐらいの認識で行動したほうがいいと思います。



 

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