テレビの任天堂のCM、「任天堂から保護者のみなさまへ」を見たことありますか?
ここにとんでもない「偽善」・「欺瞞」を感じませんか‥??
CMの目的は?
任天堂のゲーム機「ニンテンドー3DS」・「 W i i U 」には、以下のような機能があります。
・インターネット ブラウザの起動
・インターネットへのアクセス
・各種ゲームソフトの通信機能の利用
・ゲームソフトのダウンロード購入
「アナタたち親御さんへお願い。アナタのお子さんの“ゲーム機の自由な使用環境を確保”するために、これらの機能が利用できないよう「制限」を掛けてください。」
というのがCMの内容。
で、その目的は言うまでも無く、
“アナタのお子さんがネットを介したトラブルに遭わないために”
です。
ゲーム機使用による”ネットを介したトラブル”とは?
“危険なサイト”の閲覧
これまた言うまでもなく、例えば「エロサイト」は“危険なサイト”。
今の時代、“無修正”の画像(どころか映像までも)をワンクリックで簡単にみることができます。(しかも、その“嗜好”に合わせて恐ろしいまでの”ジャンル分け”が。ヒトの子の親としてのアナタ、当然ながらご存じですよね‥?)
その他、いわゆる「出会い系サイト」だったりも“危険なサイト”。
別物として「グロ」という“危険”もあります。
なんらの編集も無いヒトが負傷、あるいは死を迎えるシーン、そのもの。
(数十年前の話ながら‥これらの映像、(もちろん一定の配慮は成されているものの)お茶の間のテレビに“普通に”流されてました。“衝撃映像”とかいうタイトルの番組は間違いなくこの手のもの。今の時代の“衝撃映像”を冠としている番組は全て「なんだかんだあったんだけど、結局、助かりました」ってものがほとんどで‥結末が簡単に予想につくものを見せられても‥つまらん‥。)
“SNS”を介しての「見知らぬ大人」とのやりとり
SNS(Social Networking Service = ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。
SNSとは、参加するユーザーが互いに自分の趣味、好み、友人、社会生活などのことを公開しあったりしながら、幅広いコミュニケーションを取り合うことを目的としたコミュニティ型のWebサイトのことである。(by weblio)
SNSの主目的は、“個人間のコミュニケーション”です。
よって、つまり、アナタのお子さん‥
“どこのどんなヤツかも分からない相手と深いやりとりを”かも??
となると「住所・電話番号・学校名などの個人情報の流出」といった危惧は当然の話で、これを発端として「事件・事故」に巻き込まれたりとか ?
“クレジットカードの無断使用”
アナタたち家族が知らないうちに、“勝手に”お子さんがクレジットカードを使用、ゲームソフトのダウンロード購入をしたり、それほどの料金が発生するとは思わないままに使い込み‥等々の結果、高額な請求が発生。
(参考資料:共有利用のスマートフォンやゲーム機ではクレジットカード情報を保存しないで!)
(参考資料 : CESA:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)
任天堂のテレビCMの”偽善”・”欺瞞”
実際、任天堂が”その代表として(?)「 W i i U 」・「ニンテンドー3DS」でのテレビCMを流しているだけで、この「制限」については、日本マイクロソフト株式会社の「Xbox」、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの「Play Station」、名だたるゲーム機の各社全てが“お願い”しています。
(参考URL : Xbox One の家族のための安心設定に関する主な機能について)
(参考URL : Play Station 「保護者のみなさまへ」)
“ペアレンタルコントロール” = “保護者による使用制限”
“ペアレンタルコントロール(parental controls)”とは、子供によるパソコンや携帯電話、ゲーム機などの”情報通信機器”の利用の範囲・設定の事項を親が<監視・制限>する取り組みのこと。
“ペアレンタルコントロール” のアピールなど必要なの??
今の時代、幼いお子さんたちによる上記のような“危険なサイト”の利用を「制限」するということ自体には、もちろん賛成です。
が、“ペアレンタルコントロール”をホンキで実現する気があるのならば、そのアピールは「少数派であるお子さんを持つ親御さんたちへ」ではなく、「その他多数派の購入者さんたちへ」として行われるべきでしょ‥と。
つまり!!
もともと「制限」が掛かってる状態で販売。
で、その後「その他多数派の購入者さんたちへ」向けて“ペアレンタルコントロール”の理解を求め“制限解除”のお願いをテレビCMで流せばイイってこと。
いくら企業が金を掛けて“制限”のお願いのテレビCMを流したところで、その危険性を知らずにスルーしてる、まったく気にも留めてない、なんていうバカ親は必ず存在してるんだから。
どころか逆に、その危険性については今や、お子さんたちの方が詳しいんじゃない??
こういう哀しい家庭環境に置かれてるお子さんは見捨てるってこと??
“「制限」の状態で販売、購入後の「制限解除」をお願いする”
こうなれば購入者は放っといても、きっと必ず誰もが自分で<フルアクセス>できるように“制限解除”するに決まってるんだから。
お子さんでなければ。
(たぶん)ネット事情にも詳しい「大人」なんだから。
この方が簡単だし、オールクリアでしょ???
結論。
「任天堂から保護者のみなさまへ」のテレビCM。
“ペアレンタルコントロール”を“ホンキで実現する気”などは全く感じられず、単に“やってます感のアピール“という単なる“自己満”。
陳腐な代物です。
更にいうと、“偽善”。
加えて、“ペアレンタルコントロール”を絡ませてる点において“欺瞞”。
欺瞞(ぎまん)
欺く(あざむく)こと。瞞す(=騙す=だます)こと。
使用例 : 「欺瞞に満ちた言動」「国民を欺瞞する」
ゲーム各社が”偽善”・”欺瞞”に拘る理由
要するに、“おためごかし(御為ごかし)“です。
おためごかし(御為ごかし)
表面上はヒトのためのように見せかけ、実際は自分の利益を図ること。
使用例 : 「お為ごかしの親切」「お為ごかしを言う」
“上辺ではヒトの為にだと見せかけ、実は、自分の利益を図っている“
のです。
“任天堂”も“マイクロソフト”も“ソニー”も。
上記の、
“「制限」の状態で販売、購入後の「制限解除」をお願いする”
の設定を採用すると、まず、敢えて、わざわざの「制限解除」からのスタートとなってしまいます。
この煩わしさ‥。
これを踏まえての、各ゲーム機メーカーの初期設定の選択において、
「制限」とするのか??「制限解除」を採るのか???
資本経済、実際の商売として‥そこから利益を得るためには‥‥?
「制限」と「制限解除」。
もしもアナタが経営者=社長だとして、競合他社の動向を踏まえどちらの経営戦略を有利だと判断し、選択しますか‥??
(今のところ一律、横並び‥ (゚Д゚ll)ハッ..もしかして談合‥!?ww)
以上です。
“ペアレンタルコントロール”。
アナタはどう考えますか‥?? || ω・`) チラッ..
コメント
とんでもない「偽善」・「欺瞞」は感じませんでした。
ゲーム機本体にペアレンタルコントロールという機能が搭載されていて、メーカーがその機能の周知を一定レベル行っていれば問題ないと考えます。
ゲーム機メーカーは面白い玩具を作って儲けることが目的ですから、子供のゲーム機利用に制限をかけることに積極的でない親たちに、その機能の利用を啓蒙して回るような事(本文にあるような初期設定で機能を有効にしておくことなど)までする必要はないはずです。
また問題の根本は電子機器の高性能化によってあらゆる電子機器媒体から簡便にインターネットを閲覧できることにあるのであって、この問題の責任を本文にある任天堂やSonyらゲーム機メーカーだけに求めることは酷な話だと思います。もちろん子供によるネット利用のほとんどがゲーム機によって行われているとなれば格別ですが、そういうデータはありませんし、昨今スマートフォン、タブレットなどの普及によってゲーム機以外の媒体の割合が増加していることから、おそらくはゲーム機のみに利用が偏っているとは考えられません。
その上で記事にあるゲーム機メーカーは問題の一当事者として可能な範囲で問題への対策を行なっているため、とんでもない「偽善」・「欺瞞」とまでは言えません。