“駅員たちの不手際により‥降りたい駅で降りられず、なんと、山手線をもう一周されられた‥。”
私の「心の友」(と勝手に思っているだけ)の車いすの20代の若い女の子から聞いた【驚愕の事実】の詳細については後ほど‥。
福祉関連の仕事に就く前までは、個人的に電車を利用している際に、車いすを利用している人なんか見かけた記憶はまったくありません。
もしかすると見ていたのかもしれないけれど、記憶にはまったく‥。
ながらも、車いすで電車を利用している人達はいる、というのは純然たる事実。
「どうやって電車に乗り降りしているのか?」
知っているヒトにとってはきっと当然のことながら、知らないヒトのために。
車いすの種類
車いすは大きく「介助式 (介助用)」と「自走式 (自走用)」に分けられます。
「自走式 」には、指先だけで操作できる「電動車いす」も含まれています。
介助式(介助用) 車いす
(画像参照 : MiKi )
【特徴】
・後輪のタイヤが小さく、ハンドリムが付いていない。
・タイヤが小さいことで、小回りが利く。
・軽量で折りたたみもコンパクトなので、持ち運びや収納力に優れている。
※ハンドリム
(画像出典 : 車イス便利帳)
(画像出典 : パンテーラ・ジャパン)
自走式(自走用) 車いす
(画像参照 : MiKi )
【特徴】
・後輪のタイヤが大きく、ハンドリムが付いている。
・タイヤが大きいことで、段差の乗り越えも容易となり、押す力も少なくて済む。
・ハンドリムが付いていることで横幅が広がるため、店内での通路、特に店内トイレを利用する際に大いに支障あり。
電動車いす
(画像参照 : MiKi )
【特徴】
・後輪のタイヤが大きく、ハンドリムが付いている。
・タイヤが大きいことで、段差の乗り越えも容易となり、(電源OFFの際の)押す力も少なくて済む。
・ハンドリムが付いていることで横幅が広がるため、店内での通路、特に店内トイレを利用する際に大いに支障あり。
・バッテリー切れの危険性をはらむ。(これ関連の“故障”を含めて)
冒頭の「心の友」(と勝手に思っているだけ)の車いすの20代の若い女の子は、「電動車いす」です。
ただ「電車に乗る」ってだけなのに‥メンドクサイ‥
我々とは違って、普通にそのまんま改札を通ってホームへ‥というわけにはいきません。
「車いす」なので。
まずは、駅員と接触して「どこの駅で降りたいのか」を伝えます。
そして、「希望する乗車車両の有無」を聞かれ、特になければ最後尾。
「何時何分の電車で」との指定を受けて、乗り込むための「車いす用スロープ、ステップ 」の準備に入ってもらいます。
(駅によってはたまたま駅員の姿がない場合もあり。その際は設置されているインターホンにて、もよりの大きい駅の担当者とのやりとり。その旨、当該駅員に伝えてもらいます。)
これら一連の「メンドクサイ手続き」についての参考動画。
Riding the Train or Subway in Japan in a Wheelchair
以上をふまえまして‥。
自走式電動車いすの女の子に起こった「山手線の悲劇」
1年ほど前のこと‥。
乗車駅にて降りたい駅を伝え、電車に乗り込みました。
やっと降りたい駅に到着したものの‥。
本来、待機しているべき「スロープ(ステップ)板」を持った駅員がいない‥。
このままでは降りられない‥。
車掌にその旨訴えたものの、その答えはなんと!!
「もう一周回ってください。今度は必ず待たせておきますから」
だったそうで‥。
この事実を聞いた直後の私の第一声‥「マジか‥!?」
「若い経験の浅そうな車掌だった」そうで‥って。
だから何???
「仕方のないことだ」っていうの‥???
いやいや、有り得ないでしょ。こんな対応。
「今度は必ず待たせておきます」ってことは、「降りたい駅への連絡手段を持ってる」ってことでしょ??
ならば、「こうなってしまったこと自体は事故(?)としてもはや仕方がない」としても、一つ二つ過ぎたあたりの駅に連絡して、反対方向の電車に乗ってもらえばイイだけの話じゃん‥。
ちょっと考えただけでも、分かるでしょ、こんなこと、ふつー‥。
結局、彼女は山手線を一周させられました。
調べてみたところ、その所要時間は “ほんの1時間とちょっと‥”。
ようやく辿り着けた降りたい駅には、駅長さんやらのオジサンたちが待ち受けており、周りを囲まれて「ゴメンナサイの嵐」だったそうな‥。
若い車いすの女の子を中心に、その周りでペコペコ頭を下げている大人ども‥。
そんな光景を訳も分からずにながめている野次馬ども‥。
こんな実状では‥とても「街に溶け込む」ことなんかできませんよね‥。
その他、我々「健常者」からすると「異様すぎる」エピソード群をご紹介‥。
やはり到着駅に駅員がいなくて、焦りまくって目に付いたベンチに座っているヒトに「こんな声が出るのか!?」と自分でもビックリするほどの大声で叫んで駅員を呼んでくれるように頼んだり‥(「なにかあったら押してください」って頼んでた人がうまく押せなくて叫ぶ羽目になったそうで。単純そうで、いざやってみると結構難しいからね、車いすって)
なんの関係もない周りの乗客に「駅員さんを!!」とお願いしたりだとか‥。
(「担いだ方が早くね?」ってことで、周りのみなさんが車いすごと持ち上げてくれて降ろしてくれたそうです)
【提案】全車両の「車掌室」に「スロープ板」を常備せよ!!
この「山手線の悲劇」の原因って何だったんだろ‥‥σ(´、丶) ??。
乗車駅の駅員が、到着駅の駅員に連絡しなかったから‥?
到着駅の駅員が、その連絡を受けていたものの対応しなかった(出来なかった)から‥?
当の本人は確認しなかった(それどころではなかった)のでその理由は不明ながらも‥
そもそも‥
全車両の「車掌室」に「スロープ板」を常備。
これだけで事済むんじゃないの??
車いすのヒトへの乗降の対応は、全て「車掌」のお仕事。
これを「日本全国の鉄道会社が義務化」すれば良し。
(※最後尾の車掌室前に「常に何かあった場合に備えて敢えてそこに乗車している(させられている)」車いすのヒトに対しての“最低限のサービス”として。)
車掌さん、できるでしょ? こんなことくらい。
「義務化」までいかなくとも、少なくとも「いざ」という場合にはちゃんと対応できるじゃん。
ググってみると「車いす用スロープ、ステップ 」なんて数千円‥。┐(‘~`;)┌
きっとあの”電車専用”の(?)スロープ、ステップにしても、そんな程度でしょ。
で、こんなモノ、恐らくは半永久的に保つんだから。
お安い買い物じゃん。
[追記 : 2017年11月10日]
ご本人よると、「そんなの(スロープ板常備されてるでしょ、たぶん」との見解。
ならどうして今回の「山手線をもう一周」の悲劇が??
「マニュアルの徹底さの欠如」だそうです。
2020年、東京オリンピック(パラリンピック)大会。
「お・も・て・な・し」
なんでしょ‥?
ってか、おもてなす対象は、外国人の前に、まずは我が国ニッポン人だろうに。
ちがう?? 現東京都知事、お化粧おばあちゃん小池。
(おいおい‥なにが「希望の党」だよ‥w テメエの事ばっか考えてんじゃねー!!ww)



「障害者」と呼ばれてしまっている人たち‥。
我々「健常者」とかいうヤツラによるこういう扱われ方が一生涯続いていくんですよね‥。
やっぱり「被障害者」でいいじゃん‥。
(参考過去記事 : 【問題提起】「”被障害者”」ならどうか?? – 「障害者」の呼び方・表記について )
コメント
脊髄損傷で車椅子使用者です。
恐れ入りますが思ったことを素直にコメントさせていただきます。「健常者」の方がこのような「障害者」寄りの意見を持っていらっしゃることに驚きました、同時に少し嬉しくなりました。私の周りの家族友人知人達は私のことを気にかけてくれ、困ったときは手を差し伸べてくれます。彼らのことは大好きです。ですがこの記事のような事を言っても「まあ仕方ないよ、助けてくれるだけありがとうと思おう」や「車椅子のことよく知らない人だったらこういう考え方するのも仕方ない」と言います。私もそう言われるたび「ああ確かにそうだな、これくらいのことは耐えなきゃ」と思っていました。ですがこの記事を読みやはり私の感じている違和感というか不快感は自分勝手なものじゃなかったのかもしれないと思いました。健常者でありながら、車椅子の人の考えをここまで理解して下さる方はそんなに多く無いと思います。私の周りにはいません。
長々と失礼しました、ありがとうございます。