大阪では節分の日の夜には、太巻き寿司を丸かぶりする事が習慣になってます。
最近では関東でもこの恵方(えほう)巻きが定着していますが、特に全国に広まるようになったきっかけは1989年(平成元年)にセブンイレブンで幸運巻きずしの宣伝が行われてからのようです。確か当時のCMにはドラえもんが宣伝隊長として登場し「ついにここまで手をつけやがったか」と思ったのを強く覚えています。
さて、その恵方巻き、恵方の方角を向いて丸かぶりするのですが、そもそも「恵方」ってなんでしょう? 調べてみました。
恵方とは?
「恵方」とは陰陽道でのその年の干支に基づいてめでたいと定められた方角で、福の神である歳徳神(としとくじん)がおられ たたり神がめぐってこない最もよい方角のことです。
また「明きの方(あきのかた)」や「吉方(きっぽう)」とも言われ、その方向に向かって事を行えば「万事に吉」とされています。
つまり「恵方」は毎年変わります。
そして「恵方」と呼ばれる方角は実は4つしかありません。
● 東北東 (やや東)
● 西南西 (やや西)
● 南南東 (やや南)
● 北北西 (やや北)
今年、2017年の「恵方」は北北西 (やや北)です。
恵方を教えてくれるサイト・アプリがあります。
ちょっと便利帳
恵方マピオン
恵方コンパス
(App Store iTunes – Apple)
恵方巻き、食べ方のルール
恵方巻きはただ食べれば良いというものではありません。
そこには鬼のルールが存在しております。
ちゃんと守らなければ折角のご利益を得ることが出来ません。
その1 : 太巻き寿司を一人につき一本用意すべし。
お子様の場合は、細巻きでもOK。太巻きは、七福神にあやかって7種類の具が入ったものにする。切ったりしてはいけない。
その2 : 恵方を向いて食すべし。
食べている間はその方角だけを見ること。よそ見は御法度。その年ごとに向く方角が違うので、要確認。2017年の「恵方」は北北西 (やや北)です。
その3 :食している間は無言を貫くべし。
一旦太巻きに口を付けたが最期、食べ終わるまでは一言たりとも喋ってはいけない。
その4 : 残すことなく食べきるべし。
願い事をしながら黙々とすべてを食べきらなければならない。
以上が鬼のルールですが、
「福を巻き込む」ということで「巻きずし」
「縁を切らない」ということで「切らずに食べる」
「福が逃げない」ということで「無言で食べる」
という意味があります。
これら鉄則を全て守りきって初めて願いが叶うと言われています。
私は元大阪人なので節分の日には毎年「恵方巻き」だったのですが、実際にやってみるとこれが結構キツかった‥。特に風習ということで親のいうことに素直に従っている小学生の時代のことですし、当時は細巻きなどという甘い考えもなかったことからも「よそ見もせずに、一切しゃべることもなく、丸々一本食べきる」ことが苦行にも近く感じた思い出があります。
やっぱり「食事は楽しく」が基本だなぁと思います。
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